○玉川村犯罪被害者等転居費用助成金支給要綱
令和7年3月18日
要綱第6号
(趣旨)
第1条 この要綱は、玉川村犯罪被害者等支援条例(令和7年玉川村条例第2号)第8号に定める経済的負担の軽減を図るため、犯罪被害者等に対し行う転居費用助成金(以下「助成金」という。)の支給に関し必要な事項を定めるものとする。
(用語の定義)
第2条 この要綱における用語の定義は、次の各号に定めるとおりとする。
(1) 犯罪 日本国内又は日本国外にある日本船舶若しくは日本航空機内において行われた、刑法(明治40年法律第45号)その他日本国における刑罰法令に規定する、人の生命又は身体を害する罪に当たる行為(刑法第37条第1項本文、第39条第1項又は第41条の規定により罰せられない行為を含むものとし、同法第35条又は第36条第1項の規定により罰せられない行為及び過失による行為を除く。)をいう。
(2) 重傷病 犯罪による負傷又は疾病により、療養に要する期間が1か月以上、かつ、通算3日以上の入院(精神疾患の場合は通算3日以上労務に服することができない。)と、医師に診断されたものをいう。
(3) 犯罪被害 犯罪による死亡又は重傷病をいう。ただし、被害届を警察に提出することが困難であると認められる場合を除き、被害届が受理されているものに限る。
(4) 犯罪被害者 犯罪被害を受けた者をいう。
(助成金の支給)
第3条 村長は、犯罪被害者又はその遺族が犯罪被害により従前の住居に居住することが困難になったと認められるときは、新たな住居へ転居するために要する費用を支給する。
(1) 犯罪により住居が滅失し、又は著しく損壊したために居住することができなくなった犯罪被害者又はその遺族
(2) 二次被害の発生、再被害のおそれその他の事情により、精神的に従前の住居に居住し続けることが困難となった犯罪被害者又はその遺族
(3) その助成金の支給が特に必要であると村長が認める者
3 犯罪被害者又はその遺族が未成年者の場合、転居に関して保護者(親権者又は未成年後見人をいう。)の同意を得ている者とする。
(助成金の支給対象者)
第4条 助成金の支給対象者は、次の各号に定めるところとする。
(1) 犯罪により死亡した者の配偶者(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にあったと村長が認める者を含む。以下同じ。)であって、当該犯罪が行われたときにおいて本村に住所を有する者
(2) 犯罪により死亡した者の二親等以内の親族であって、当該犯罪が行われたときにおいて本村に住所を有する者
(3) 犯罪により重傷病の被害を負った者で、当該犯罪が行われたときにおいて本村に住所を有する者
(4) 前3号に準じる者で、助成金による支援が特に必要であると村長が認める者
(1) 東日本大震災における原子力発電所の事故による災害に対処するための避難住民に係る事務処理の特例及び住所移転者に係る措置に関する法律(平成23年法律第98号)第2条第3項に規定する避難住民
(2) 配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律(平成13年法律第31号)第1条第1項に規定する配偶者からの暴力を受けていた者
(3) ストーカー行為等の規制等に関する法律(平成12年法律第81号)第2条第3項に規定するストーカー行為に係る被害を受けていた者
(4) 児童虐待の防止等に関する法律(平成12年法律第82号)第2条に規定する児童虐待を受けていた者
(5) 高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律(平成17年法律第124号)第2条第3項に規定する高齢者虐待を受けていた者
(6) 障害者虐待の防止、障害者の養護者に対する支援等に関する法律(平成23年法律第79号)第2条第2項に規定する障害者虐待を受けていた者
(7) その他本村の住民基本台帳に記録することで自己の生命又は身体に危害を受けるおそれのある者
(助成金の支給額等)
第5条 助成金の額は、転居に関し、次の各号に掲げる費用の合計額とし、その上限を20万円(消費税及び地方消費税を含む。)とする。
(1) 運送に要した費用
(2) 荷造り等のサービス(運送事業者が行ったものに限る。)に要した費用
(3) その他村長が認める費用
2 助成金は、同一の事案について、1回の転居に要した費用に限り、支給するものとする。
(支給の制限)
第6条 村長は、次の各号に掲げる場合は、助成金を支給しないことができる。
(1) 犯罪被害者又はその遺族が、他の地方公共団体から当該助成金と同種の支給を受けているとき。
(2) 当該死亡又は重傷病の原因となった犯罪が行われたときにおいて、犯罪被害者又はその遺族と加害者の間に次のいずれかに該当する親族関係があったとき。ただし、村長が支給対象として認める特段の理由がある場合は、この限りでない。
ア 夫婦(婚姻の届出をしていないが、事実上婚姻関係と同様の事情にあった者を含む。)
イ 直系血族(親子については、養子縁組の届出をしていないが、事実上養子縁組関係と同様の事情にある場合を含む。)
ウ 3親等内の親族
(3) 犯罪被害者又はその遺族が犯罪を誘発したとき。その他当該犯罪による死亡又は重傷病につき、犯罪被害者又はその遺族にも、その責めに帰すべき行為があったとき。
(4) 犯罪被害者又はその遺族が、玉川村暴力団排除条例(平成23年玉川村条例第16号)第2条第1号及び第2号に定める暴力団(以下「暴力団」という。)、暴力団員(以下「暴力団員」という。)及び暴力団又は暴力団員と社会的に避難されるべき関係を有する者であるとき。
(5) 前4号に掲げる場合のほか、犯罪被害者等と加害者との関係その他の事情から判断して、助成金を支給することが社会通念上適切でないと認められるとき。
(1) 犯罪により死亡した者の遺族が助成金の支給を申請する場合
ア 犯罪被害者の死亡診断書その他の犯罪被害者の死亡の事実及び死亡年月日を確認することができる書類
イ 犯罪被害者の消除された住民票の写し
ウ 申請者と犯罪被害者との続柄を証明する書類(戸籍の謄本又は抄本等)
エ 申請者が犯罪被害者と婚姻の届出をしていないが、犯罪被害者の死亡の当時、事実上婚姻関係と同様の事情にあった者であるときは、その事実を認めることができる書類(住民票の写し、犯罪被害者及び申請者の親族、友人、隣人等の申述書等)
オ 申請者が、当該死亡の原因となる犯罪が行われたときにおいて、本村に住所を有していたことを証明する書類(住民票の写し、戸籍の附票の写し等、第4条第2項に規定する支給対象者にあっては、居住していたことが客観的に確認できる書類)
カ 転居に際して運送業者等が作成した内訳書及び領収書等
キ その他、村長が必要と認める書類
(2) 犯罪により重傷病の被害を負った者が助成金の支給を申請する場合
ア 申請者が、当該重傷病の原因となる犯罪が行われたときにおいて、本村に住所を有していたことを証明する書類(住民票の写し、戸籍の附票の写し等、第4条第2項に規定する支給対象者にあっては、居住していたことが客観的に確認できる書類)
イ 重傷病に該当することが証明できる医師の診断書その他の証明書(犯罪による負傷又は疾病の状態、療養期間、入院日数、病名を明記したものとする。ただし、精神疾患に係るものについては、入院日数の記載は要せず、その症状の程度が通算3日以上労務に服することができない程度であったことを明記したものとする。)
ウ 転居に際して運送業者等が作成した内訳書及び領収書等
エ その他、村長が必要と認める書類
2 第1項各号の申請を行う者が未成年者又はやむを得ない理由により当該助成金の申請手続ができない場合は、当該申請者に代わって親族等が申請手続をすることができる。
(支給の申請期限)
第8条 前条の規定による申請は、犯罪被害が発生した日から1年を経過したときは行うことができない。
(支給の決定等)
第9条 村長は、第7条の規定による申請があった場合は審査を行った後、助成金を支給する旨又は支給しない旨の決定を行わなければならない。
3 村長は、第1項に規定する助成金の審査に際し、申請者等から当該申請に係る状況等について調査をすることができる。この場合、村長は申請書及び添付書類等の内容審査のほか、必要に応じて関係機関への照会を行うことができる。
4 前項の規定は、助成金の支給決定後においても適用することができる。
(支給決定の取消)
第11条 村長は、当該助成金の支給決定後、次のいずれかに該当した場合は、第9条第1項の規定による決定を取り消すことができる。
(1) 第6条各号のいずれかに該当していると判明したとき。
(2) 偽りその他不正の手段により、当該決定を受けたと認められるとき。
(助成金の返還)
第12条 助成金の支給を受けた者が、前条の規定により助成金の支給決定の全部又は一部を取り消されたときは、当該助成金を返還しなければならない。
(権利の譲渡等の禁止)
第13条 助成金の支給を受ける権利は、譲り渡し、又は担保に供することができない。
(報告等)
第14条 村長は、助成金の支給に関し必要があると認めるときは、受給決定者に対し、報告を求め、及び調査を行うことができる。
(その他)
第15条 この要綱に定めるもののほか、助成金の支給に関し必要な事項は、別に定める。
附則
この要綱は、令和7年4月1日から施行する。