たまかわくらしの声

地域おこし協力隊からはじまり
明るい未来の農業スタイルを造る

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明るい未来の農業スタイルを造る

さるなし農家 佐久間千絵さん

さるなし農家 佐久間千絵さん
さるなし農家 佐久間千絵さん

佐久間千絵さん

職業:さるなし農家

玉川村暦5年
地域おこし協力隊員として、2018年に玉川村へ移住。その後、ご実家でさるなし生産と営むご主人と出会い、ご結婚。現在は2児の母として、さるなしを主軸に農業を習得中。

「2018年の12月に、玉川村の地域おこし協力隊員として着任しました。自治体の募集へ応募したのではなく、すでに協力隊員だった方のご紹介です。
その方がまだ協力隊員だった頃に「ちえちゃん、食べるの好きだよね?」とお声がけくださって。玉川村の特産品をPRする隊員を募集しているから、どう?って。その時、ちょうど前職をやめたばかりのタイミングでしたので、先輩隊員に玉川村はどんなところかを聞いて興味を持ち、地域おこし協力隊員として移住してきました。」
そう話すのは、玉川村へ移住されてから5年目を迎えた佐久間千絵さん。
前職では、都内の飲食店と共同で日本酒を使用したスイーツの製造開発をされていました。スイーツは飲食店メニューとして提供されたり、イベント出店されたりしていたそうです。
『食』の繋がりで、玉川村とのご縁も繋がりました。

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「玉川村へ定住しようと思ったきっかけは、協力隊員中に主人と出会い、結婚したことです。主人の父がさるなしの生産者で、特産品PRのために足を運んでいた際に主人と知り合いました。」
地域おこし協力隊員中に、玉川村に住む住人の方と触れ合いながら交流を深めていったという佐久間さん。
「玉川村の皆さんは、移住者に対してとても寛容というか、オープンな方が多い印象でした。私がアレコレをしたいというお話をすると手伝いに来てくださったり、逆に部落で集まりがあるからおいでとお声がけいただいて参加したり。この時期にしか見られないものがあるよとか、この時期にしか食べられないものがあるから採りに行くよとか、些細なことでも一つ一つお誘いくださったので、ありがたかったです。お声がけいただけることを大切にして、できるだけ参加するということを自分でも決めていました。」

協力隊員として
仕事にいくというスタンスから
農業を明るい未来として捉える動きへ

協力隊員として
仕事にいくというスタンスから
農業を明るい未来として捉える動きへ

協力隊員任期中にご結婚・ご出産があり、1年間育児休暇を取りながら3年の任期を終えたあとは、本格的に就農の道へと進むべく勉強をされているとお聞きしました。
「4月から(2023年当時)、矢吹町にある福島県立の農業短期大学校に1年間研修へ行きます。そこで行うのは、就農する前段階のような練習のイメージですね。カリキュラムを受ける形というよりは、自分自身で課題を見つけながらやってみたい栽培方法を試してみたり、収入を含めた年間の少量多品目収穫を組み立てながら、先生や指導員の方に教えを乞うようなスタイルです。さるなしについても研修したかったのですが、こちらの学校ですと専門外だそうなのでそれ以外の作物についての農業方法を習得するために勉強してきます。」

現在は、協力隊任期中に耕作放棄地だった13アールの土地を借りて農作物を育てているほか、さるなしの収穫量を増やすためにさらに10アールの土地を借りて苗を定植されているとのこと。ご自宅近くのハウスで、農業短期大学校で使用するために育てている苗も見せていただきました。

「ゆくゆくは、農業法人を立ち上げたいと考えているんです。農業は天候にとても左右されやすいですし、収穫物によっても収入が変化しますのでどうしてもネガティブなイメージが強いのですが、そんなネガティブイメージを少しでも払拭できるよう、”農業も悪くないね”って自分自身が体現できるような農業スタイルを作っていけたらと思っています。」

玉川村へ移住されてきた当初は、ご出身の神奈川県と比べて寒さが厳しく慣れるのが大変だったそう。さるなしの剪定作業は冬の間に行うため、身体中にホッカイロを貼りながら作業していたと笑いながらお話くださいました。
次なる目標に向かって、着実に一歩ずつ前に向かっていく佐久間さん。
穏やかな眼差しで見守るご主人と、お二人のお子さんの可愛らしい笑顔で、若い世代に受け継がれていく農業の未来が明るく照らされていきます。

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